湖南博物院は16日、馬王堆漢墓で出土した絹織物の「赭黄色紗地印花敷彩絲綿袍」のデジタルツインモデルを初公開しました。
1972年に発掘された馬王堆一号墓は2000年間以上も腐敗しなかった女性遺体の出土で考古学界を驚かせました。
今回発表された馬王堆絹織文物のスマートデジタルシミュレーション復元プロジェクトは、多くの人工知能(AI)技術と文化財研究の学術成果を結合して長沙馬王堆1号漢墓から出土した「赭黄色紗地印花敷彩絲綿袍」をデジタル復元したものです。この衣服は、現在までに確認された最も早い印花(版画式染色)と敷彩(手描き彩色)が組み合わせた絹織衣類です。その文様は複雑かつ精巧で、ツタ植物の枝が印花で表され、蕾、花穂と葉が彩色で描かれており、中国前漢時代の衣装織物と印染の極めて高水準が反映されています。

湖南省博物院データセンターの何也主任によると、共同イノベーションチームは本体の超高精細データ収集を手始めにして、デジタルモデリングやAI補助ツールの構築などの技術手段を用いて、「赭黄色紗地印花敷彩糸綿袍」のデジタルツインモデルを2点制作しました。うち1点は、印花敷彩糸綿袍が2000年以上前に「新品」だった状態を復元し、もう1点は、出土後に現在まで保存されてきた「ビンテージ」の状態を再現しました。

なお、長沙馬王堆1号漢墓から出土したT形帛画は、湖南省博物院の「館の至宝」とされています。(提供/CRI)