中国有人宇宙事業弁公室によると、中国は17日、酒泉衛星発射センターで有人宇宙船「夢舟」のゼロ高度緊急脱出飛行試験を成功裏に実施した。これは中国の有人月探査プロジェクトの開発において新たな重要なブレークスルーを達成したことを示している。
同日午後0時30分、点火指令が下され、「夢舟」の緊急脱出エンジンが正常に作動。船体と脱出モジュールのコンビネーションが固体燃料エンジンの推進力で空中に打ち上げられ、約20秒後に所定の高度に到達した後、帰還モジュールと脱出モジュールが安全に分離し、パラシュートが正常に展開された。午後0時32分、帰還モジュールはエアバッグ緩衝方式により試験落下区域の指定エリアに無事着陸し、試験は成功した。

緊急脱出システムは有人飛行ミッションにおける重要な安全確保手段であり、緊急故障発生時に宇宙飛行士を乗せた帰還モジュールを危険区域から退避させ、安全に地上へ帰還させることができる。「夢舟」は中国が将来の有人宇宙飛行ミッションに向けて完全に独自開発した次世代の有人宇宙往還機であり、モジュール化設計を採用することで最大7名の宇宙飛行士が搭乗可能で、その性能は国際的な先進レベルに達している。(提供/人民網日本語版・編集/SC)
