2025年6月25日、台湾メディアの今日新聞に、「ダンダダン」第2期を見逃せない二つの理由について紹介した記事が掲載された。
記事はまず、「昨年10月に放送開始された『ダンダダン』は、日本の漫画家・龍幸伸氏が『少年ジャンプ+』で連載中の少年漫画である。
続けて、「『ダンダダン』は、『幽霊は信じるが宇宙人は信じない』少女・綾瀬桃(あやせもも/モモ)と『宇宙人は信じるが幽霊は信じない』少年・高倉健(たかくらけん/オカルン)の2人が、それぞれの主張を証明するために心霊スポットのトンネルとUFOスポットの廃病院へ向かう。そこで2人は常識では説明のつかない現象に遭遇してしまい、真剣かつ無茶苦茶な戦いに身を投じていく」と説明した。
その上で、「『ダンダダン』の第1話は、緻密な作画とシュールな展開によって視聴者に強烈な印象を残した。この無茶苦茶さこそが『ダンダダン』最大の特徴である。同作は超常現象、学園恋愛。成長。コメディー、バトルなど、少なくとも五つ以上のジャンル要素が詰め込まれているため、次に何が起こるのかまったく予測ができず、一分一秒ごとに新鮮な驚きを提供してくれる」と評した。
また、「多彩な要素で構成される『ダンダダン』は、時代設定にも細やかな工夫が凝らされており、たとえ超常現象に興味がなくとも、懐かしさを感じさせる要素が満載である。例えば、第1話でモモが理想の男性像として挙げた高倉健は、昭和の日本映画界を代表する硬派俳優であり『不器用ですから』という生命保険のCMのセリフは、今なお多くの人々の記憶に深く刻まれている。オカルンの名前と性格も彼に通じるものがあり、モモの心を揺さぶると同時に視聴者の懐かしい記憶をも呼び起こすのだ」と述べた。
さらに、「モモのクラスメイトたちは1990年代後期の流行を身にまとい、まるでタイムスリップしたかのような懐かしさを演出している。日焼けした肌に派手な白いアイシャドウ、ルーズソックス、カラフルなブレスレットなど、渋谷109を拠点にした当時のギャル文化がリアルに描かれており、X世代やY世代にとっては、まさにノスタルジーを直撃する『思い出爆撃』なのである」と言及した。
加えて、「もちろん、懐かしさだけが『ダンダダン』の魅力ではない。『ダンダダン』を見てファンになった人の多くは、おそらくターボババアの存在に惹かれたのではないだろうか。物語で最初に登場するターボババアの最大の特徴はとにかく速く走ることであり、追い越されると呪われるという。これは日本で広く知られる都市伝説のひとつである」と紹介した。
一方、「モモが廃病院で遭遇するセルポ星人は、1940年代末に起きた『ロズウェル事件』がモチーフになっている。この事件は、米国政府が秘密裏に実施した計画とされ、世間で語り継がれる中で、未確認飛行物体(UFO)を巡る議論の出発点にもなった。物語に登場する幽霊や宇宙人のほとんどが、こうした都市伝説や超常現象に着想を得ており、オカルト好きにはたまらない内容となっている」とした。
記事は、「もし『ダンダダン』のストーリーやテーマに興味がなくても問題ない。同作はアニメーション表現だけでも、時間をかけて鑑賞する価値がある。『ダンダダン』といえば、まず語られるのが劇場版並みの高い品質である。
また、「『ダンダダン』のように展開が読めない作品においては、キャラクターの感情の起伏を的確に表現する声優の演技力が極めて重要である。例えば、主人公・モモの声を演じる若山詩音は、『リコリス・リコイル』の井ノ上たきな役でも知られているが、たきなと正反対の性格であるモモのテンションの高いセリフやツッコミ満載のセリフ回しを演じ分けることで、予想以上に強いインパクトを生み出している」と論じた。
そして、「『ダンダダン』アニメ第1期は2024年10月に放送され、日本と台湾で大きな話題を呼んだ。それから1年足らずで、第2期が今年7月に放送されることが正式に発表された。第2期は第1期のラストを引き継ぎ、セルポ星人の再来襲を乗り越えたモモたちの元に彼女の幼なじみ・円城寺仁(えんんじょうじじん)が突然訪れ、家で怪異が起きていると助けを求める場面から始まる」と結んだ。(翻訳・編集/岩田)