香港ニュースポータルの香港01は9日、「世界のレアアース(希土類)の都」白雲鄂博(バヤンオボー)はどこにあるのかとする、香港メディアの当代中国の記事を転載した。
記事はまず、中国は世界一のレアアース大国であり、レアアースといえば「世界のレアアースの都」として知られるバヤンオボーに触れないわけにはいかないとし、バヤンオボーはどこにあるのか、その埋蔵量はどれほど多いのかと伝えた。
その上で、中国のレアアース資源は、内モンゴル自治区中部の包頭市、四川省の涼山一帯、山東省の微山一帯に集中し、江西省、湖南省、広東省、広西チワン族自治区、福建省、貴州省、雲南省の南部7省区にも分布しているとし、バヤンオボーは包頭市にある鉱区だと紹介した。
記事は、バヤンオボーとはモンゴル語で「豊穰な神の山」という意味であること、1927年に北京大学の若き地質学者によって巨大な鉄鉱床が発見され、35年には鉱物学者によって鉄鉱石にレアアース元素が含まれていることが分かったが、採掘が始まったのは中華人民共和国の建国後であり、しかも初めの60年間は技術的な理由や市場の需要などさまざまなな要因により、レアアースではなく鉄に重点が置かれていたことを紹介した。
記事は「いずれにせよ、バヤンオボーは2020年代には驚異的な埋蔵量を誇る世界最大のレアアース鉱床となった」とし、ある報道によると、中国のレアアース埋蔵量は約4400万トンで、世界全体の3分の1を占め、バヤンオボー鉱区の面積は香港島約三つ分の300平方キロ余り、埋蔵量は3500万トンで、中国の総埋蔵量の80%以上、世界の総埋蔵量の30%以上を占めると伝えた。
記事はまた、バヤンオボーのレアアースに関するデータは1950年代の評価に基づいているため実際の埋蔵量ははるかに多い可能性があり、世界の埋蔵量に匹敵する脅威的な1億トンに上ると分析する専門家もいることを紹介した。(翻訳・編集/柳川)