上海協力機構(SCO)メンバー国博物館所蔵文化財展が北京市内の中国国家博物館で8月27日に始まりました。同展では、SCOメンバー国の10の文化博物館機構が所蔵する選りすぐりの文化財が集中して展示されています。

SCOメンバー国では、ユーラシア大陸の古代文明の肥沃な土壌に根ざして中華文明、中央アジア文明、古代インド・南アジア文明、古代ペルシャ・西アジア文明、古代スラブ文明など、数多くの文明が育まれてきました。数千年にわたるシルクロードの結びつきによって、これらの文明は長い交流の中で影響し合い、輝きを放ってきました。

中国国家博物館収蔵品保管部の王志強主任によると、今回展示されている長沙窯の注ぎ手付き壺では、中央アジアのナツメヤシの紋様や、中央アジア・ペルシャの住民の絵が確認されており、当時からすでに注文に応じての磁器製作が出現していたことがうかがえるとのことです。

一方で、中国の「龍」もシルクロードを通じて各地に伝わり、その地の装飾紋様になりました。展示されているパキスタンのイスラマバード博物館所蔵の赤砂岩製磨臼(石臼)にも、一頭の龍が刻まれています。龍の頭に魚の体という造型は、中華文明と古代インド・南アジア文明が芸術の面で影響し合ったことを体現するものです。

また、ウズベキスタン国立歴史博物館所蔵の龍頭レリーフは力強い線が特徴で、現地の工匠が模倣する中で発揮した一種の創意が示されています。

上海協力機構メンバー国の博物館所蔵品交流展を開催―中国国家博物館

紹介によれば、本展では上海協力機構メンバー国の10の文化博物館機関が所蔵する選りすぐりの文化財と美術品220点(組)を展示しています。会期は本年11月16日までです。(提供/CRI)

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