2025年9月8日、環球時報は中国のペットブームに関するブラジルメディアの報道を紹介した。
記事が紹介したのはブラジル誌フォーラムが5日に発表した中国のペットブームに関する文章。
筆者は、15年に中国に来た当初は犬や猫を飼っている住民はほとんどおらず、たまに見かけるのは鳥かごを下げて散歩する退職後の高齢男性らだったと紹介。その後ペットが急速に普及していくことに気づいたとし、昨年時点で中国の都市部で登録されている犬猫の数は1億2000万頭を超えたと伝えた。
また、ペットの飼い主が子どものいる家庭に多く、動物と共に育つ世代が生まれていることを気づきとして紹介したほか、SNSでペットの写真や動画を共有する人が増えていることも、中国のペットブームに見られる現象として挙げた。
このほか、猫カフェが中国の若者の間で流行しており、カフェの猫専用エリアではエアコン、おもちゃ、寝床、餌、水が完備されているのを目撃したこと、犬や猫以外にも南米原産のアルパカやカピバラといった外来種のペットへの需要もあり、数は少ないが散歩させている姿も見かけるようになったことなどを紹介した。
文章は、ペットブームの盛り上がりを示す現象として、8月下旬に上海で開催された「第27回アジアペット展」が過去最大規模となったことにも言及。昨年のペット消費市場は3000億元(約6兆円)を突破し、中国初の「犬用ジム」やペット用ベーカリー、美容店といった新サービスも続々登場していると伝えた。
さらに、ショッピングセンター、ホテル、バー、レストランなどがペット専用エリアを設けるなど、既存の業態もペットフレンドリーなサービスを提供し始めていると説明。上海博物館では昨年7月に古代エジプト文明展の特別イベントとして、ペットの猫を連れて鑑賞できる企画を実施し、チケットが即完売するという大きな反響があったとした。
また、ペット同伴可能なクルーズ船、高速鉄道のペット輸送サービス、さらに航空会社によるペット同乗サービスや空港のペット専用待合室設置など、観光、交通分野でもペットブームへの適応が進んでいることを紹介した。(編集・翻訳/川尻)