中国メディアの新民晩報は7日、卓球女子日本代表のカットマン・橋本帆乃香(27)は「中国キラー」だとし、「孫穎莎(スン・インシャー)と王曼昱(ワン・マンユー)以外で彼女に勝てる選手はいるのか?」との記事を掲載した。
現在、世界ランキング12位の橋本は先日のWTTコンテンダーアルマトイ・女子シングルスで中国の4選手を破って優勝した。
新民晩報の記事は、「中国選手に一度勝つことはまだ運の要素もあるが、中国のトップ級の選手に連勝することは確かな実力の証拠だ」と言及。また、佐藤瞳(27)とペアを組んで優勝した女子ダブルスについても「ほとんど障害に遭うことなく勝ち進み、最終的に優勝杯を手にした。ここでもその驚異的な持久力を示した」とたたえた。
その上で、今年の橋本の対戦成績を振り返り、中国選手で橋本に勝利したのが同1位の孫と同2位の王だけであることを指摘。卓球界のレジェンド・倪夏蓮(ニー・シアリエン)が「彼女はまるで牛皮糖(キャラメルのようなねばりのある菓子)のようで、どう攻めても倒すことが難しい」と評したことを伝えた。
倪は、2017年に当時54歳だった自身と当時19歳の橋本の1時間30分を超える熱戦を「あの試合は生涯忘れられない」と振り返った。この試合で倪は橋本について「インスピレーションにあふれた子」との印象を受けたという。ただ、当時は日本の選手層が厚かったため、なかなか国際大会に出場するチャンスに恵まれなかった。
記事は、「橋本は今年のWTTコンテンダー太原ですでに中国に対して警鐘を鳴らしていた」とし、同大会で中国の3選手にいずれも3-0のストレート勝ちで勝ち上がり、決勝ではかつて世界1位にも君臨したマカオの朱雨玲(ジュー・ユーリン)をもストレートで下したことに言及。「その驚異的な体力を印象付けた(カットマンは一般にラリーが長く続くため体力が必要)」と述べた。
また、「彼女は従来のカットマンとは明らかに異なる」とも指摘。
記事は、「中国選手、特に若手は回転の見極めにまだ課題があり、橋本のような『スーパーカットマン』を相手にすると往々にして手詰まりになる。(WTTコンテンダーアルマトイ決勝で対戦した)覃も最後まで有効な対応策が見つけられず、第3ゲームの序盤は一時リードしたものの、それも橋本自身のミスによるものだった」とした。
その上で、「橋本はシングルスのランキングを着実に上げており、今後はさらに多くの大舞台での出場機会を得ることは間違いない」とし、ダブルスと混合団体が新設されるロサンゼルス五輪へ向け、その存在が一層注目されると結んだ。(翻訳・編集/北田)