2025年9月22日、台湾メディア・自由時報は、台湾でウナギが豊漁となり、産地が「日本に行かなくても食べられる」とPRしていることを報じた。

台湾でウナギの生産量1位を誇る雲林県口湖郷で今年は豊漁となり、価格が例年の半分程度になっていると紹介。

同県の生産組合関係者の話として、昨冬のシラスウナギの漁獲量が大幅に増え、養殖量が増加したこと、物価上昇と円安の影響で日本からのウナギの注文が5割近く減少したことが価格の低下につながったとの見方を伝えた。

そして、輸出市場の縮小を受け、近年は台湾島内の市場開拓に力を入れているとし、雲林県庁と地元の生産組合が22日に共同で台湾産ウナギの販促イベントを開催し、同県の謝淑亜(シエ・シュウヤー)副県長が中秋節の最適な贈答品として同県産の高品質なウナギをアピールするとともに「おいしいウナギを食べるためにわざわざ日本へ飛ぶ必要はない。雲林に来れば食べられる」と宣伝したことを報じた。

記事によると、同県口湖郷のウナギの養殖量は全国の6割以上を占め、年間生産額は12億台湾ドル(約60億円)に上る。同県では養殖事業への理解を深めてもらうための「食育」にも力を入れて始めており、ウナギの産業チェーンを紹介する出版物の発行やシェフによる料理教室などを開催しているという。(編集・翻訳/川尻)

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