深セン経済特区は今年、設立45周年を迎えた。深センにはイノベーションの活力が満ちあふれており、特に熱気あふれる「前海深港現代サービス業協力エリア」には多くの企業が集まり、根を下ろしている。
創冷科技の朱毅豪(ジュウ・イーハオ)共同創始者兼最高経営責任者(CEO)は、「当社は『香港特別行政区で研究開発し、深センで転化する』というスタイルの典型的な受益者だ。こうしたスタイルは両地のそれぞれの強みを生かした理性的な選択だ。香港の基礎科学研究は高い実力を誇り、当社の電気不要の冷却技術も香港城市大学実験室で誕生した。粤港澳大湾区(広州、仏山、肇慶、深セン、東莞、恵州、珠海、中山、江門の9市と香港、マカオ両特別行政区によって構成される都市クラスター)は、世界トップクラスの整った製造業産業チェーンや最もアクティビティーな市場環境を誇り、技術成果を転化する上でベストの場所だ」とした。
ここ数年の会社の成長を振り返ると、朱CEOが最も強く感じているのが、深センのイノベーション環境に企業の直面する難題を実際に解決する力があるということだ。朱CEOは「深センのイノベーション環境や政策サポートは企業の成長を促進する上で重要な役割を果たしている。大湾区の整った産業チェーンは当社の技術を速やかに産業化するための確実な保障となっている。前海の特殊な政策も当社のような香港特区の企業にとって非常に追い風となっている。前海はたくさんのルールがリンクするメカニズム模索を通して、当社が今後グローバル化レイアウトを進める上でアイデアを提供してくれている。
この45年間、深センは「誘致」と「海外展開」の実行を堅持し、国外と国内の市場、資源を積極的に活用し、世界から投資を誘致し、輸出入貿易をメインから、全方位的で、ハイレベルな対外開放への歴史的シフトを実現している。それにより、各種企業に活力があふれ、チャンスに満ちた成長に適した環境が提供されている。朱CEOは「深センは企業の『海外展開』の面でたくさんのサポートを提供してくれている。例えば、深センには対外投資協力支援特別計画があり、企業が海外の展示会に出展したり、海外に支店を設置したりできるようサポートしてくれる」とする。
深センが作り出す優れたビジネス環境のおかげで、企業はそこから世界に進出する十分な自信を得て、しっかりとした足取りで前進できる。朱CEOは「当社の国際市場開拓は順調に進んでいる。特に『一帯一路』共同建設イニシアティブの働きかけの下、中東市場はすでに当社の最も重要な海外市場の一つになっており、業務の約20%を占めるようになった。当社は今後、こうした市場を深く掘り下げ続けていくことで、中国のグリーン技術の益がより多くの国や地域に及ぶよう取り組む計画だ」と話した。
深セン経済特区設立45周年という重要な年を迎えた今、創冷科技は今後の成長に対する期待を膨らませている。朱CEOは「深センは今後、新たな質の生産力の発展、大湾区の融合深化、グリーン・低炭素産業サポートといった面でレイアウトを進め、新たなチャンスを提供してくれるだろう。ここは中国、ひいては世界において、イノベーション・起業に最も適したホットスポットの一つだ。