中国・青海省のホテルで、部屋に置いてあったペットボトルの水を飲んだ客が異常を訴える騒動があった。中国メディアの封面新聞が報じた。
北京から同省青海省海西モンゴル族チベット族自治州の大柴旦に旅行に訪れた白(バイ)さんは今月10日、現地のホテルにチェックインし入室。客室のドレッサーにあった飲料水置場に数本のミネラルウォーターが置かれており、そのうちの1本を友人が、もう1本を自分が飲んだ。「部屋の照明が少し暗く、ペットボトルの中身は普通の水のように見えた」というが、飲んだ直後に異常を感じた。液体はやや粘り気があり、喉の奥が焼けるような感覚がしたという。白さんは一部を飲み込んでしまったが残りを吐き出し、すぐに口をゆすいだ。
その後、問題のペットボトルを観察すると、中の液体はやや青みがかっていて振ると泡立った。刺激臭があり、洗剤のような感じだったという。白さんはホテルのフロントスタッフに状況を報告し、その不明な液体を検査に出すよう求めた。スタッフはホテル責任者に連絡し、責任者が白さんを近くの病院に連れて行った。翌日になっても喉の痛みは続いたため、ホテルは近隣の格爾木市の病院へ連れて行って詳しい検査を受けさせた。病院の診療記録によると、白さんの咽頭粘膜には充血が見られ、消化管の化学損傷(熱傷)と診断されたという。
白さんは警察に通報。
問題のホテルの責任者は、「公安がすでに調査に入っており、ホテルとしても液体サンプルを保管している。液体の出所については私たちも分からない。詳しいことはお客様に聞いてほしい。司法手続きを取ってもらえばいい」と語った。
大柴旦の市場監督管理局の職員は22日、サンプルの液体から陰イオン系合成洗剤が検出されたことを明らかにした。ただ、混入した経路についてはいまだに不明だとして、さらなる調査を進めているという。(翻訳・編集/北田)