インテリジェント生産ラインでロボットアームが精密に溶接する火花を見学し、果物の収穫からコーヒーの製造までの全過程を体験する……かつては「部外者立ち入り禁止」と言われていた工場が今では若者らが競い合って訪れる「サイバーランド」となっています。
小米(シャオミ)の自動車工場では、昨年4月に見学開放を始めてから今年上半期までに、見学登録者数はすでに15万人を突破し、1カ月当たりの見学者数は延べ1万人を超えました。
中国の大手観光サイト携程(Ctrip)が発表した最新の2025年国慶節観光データによると、ハイテクと重工業の研修見学ツアーが観光市場のダークホースとなったことが分かりました。中でも、航空宇宙と自動車産業見学ツアーの注目度は20%を超え、重慶市にある816原子力工場、吉利(ジーリー)自動車工場、嘉興ロケット工場などが注目度ランキングのトップ5に入りました。
こうした現象について、北京交通大学現代観光研究院の張輝院長は、「今日の若者は個性化やカスタマイズ化された観光商品やサービスを選ぶ傾向にある。観光地で単純に良い写真を撮るだけでは満足せず、観光を通じて自分の個性やライフスタイルをアピールしている。こうした背景から、地元の特色を深く融合させた独特な体験型産業見学ツアーが彼らのニーズを満たしている」と分析しています。(提供/CRI)