中国の通信事業者最大手の中国移動(チャイナ・モバイル)はこのほどプロジェクト「AI+」を発表し、今後3年間(2028年末まで)の主要な目標を掲げました。中でも、AI(人工知能)コンピューティング分野への総投資額を倍増させ、国内最大規模かつ技術的にも先進的なAIコンピューティングインフラを構築し、10万枚のGPUカードによる演算クラスターの構築を模索して、全国規模での国産AI演算能力を100 EFLOPS(毎秒100京回の演算)にまで引き上げることを目指しています。

同時に、このプロジェクトでは15の業界に対する高品質データセットの供給能力を強化し、新型工業化、行政、農業など10以上の分野におけるAIの十分な活用を推進し、億単位のユーザーをカバーするスマートシティサービスの構築を支援して、高度なAI人材の育成を通じて技術の基礎を固めていきます。

現在、中国のデジタル経済は深く発展しており、AIコンピューティングはAIと実体経済の融合を支える中核インフラとして、中国の通信事業者にとって戦略的な重点分野となっています。このような背景の下、中国の三大通信事業者は次々と投資を増やし、AIコンピューティングインフラの建設と業界への活用を推進し、デジタル経済の転換を支援しています。

中国電信(チャイナ・テレコム)は「天翼クラウド」というプロジェクトを基に分散型のAIコンピューティングネットワークを構築し、現在では省単位のAIコンピューティングノードを完全にカバーしているほか、工業、行政などの分野に向けてカスタマイズされたコンピューティングパワーソリューションを提供しています。一方の中国聯通(チャイナ・ユニコム)は「AIコンピューティング+異業種融合」というプロジェクトを中心に、産業チェーンのパートナーと連携して「宇宙・地上一体化」の通信コンピューティングパワープラットフォームを構築するとともに、エッジ側のAIコンピューティングノードの建設を推進して、AIコンピューティングサービスネットワークの整備をさらに進める方針です。(提供/CRI)

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