中国科学院は10月13日に、生物学的二酸化炭素(CO2)変換技術に関する国際科学プロジェクトをスタートさせました。世界の専門家はこのプロジェクトを基盤に、国際科学技術協力を継続的に深化させ、二酸化炭素の固定と生物学的変換分野における基礎科学上の難題と技術的なボトルネックの突破を加速させていきます。
同プロジェクトは、世界の優れた研究者を結集し、学際的融合を通じて、二酸化炭素の固定と変換メカニズムを深く解析し、より効率的な人工生物学的システムの設計と構築を進めるものです。
二酸化炭素は主要な温室効果ガスであると同時に、貴重な炭素資源でもあります。その効率的で大規模な生物学的変換と利用は、世界が注目する最先端の科学的課題となっています。中国科学院天津工業生物技術研究所は2021年9月、世界で初めて二酸化炭素からでんぷんへの人工合成を実現しました。二酸化炭素からでんぷん合成までわずか11段階の反応で構成される人工ルートの構築に成功し、気候変動への対応や食糧安全保障など世界的な共通課題に新たな解決策を切り開いています。(提供/CRI)