中国税関総署がこのほど発表したデータによると、今年1~9月、中国の貿易総額は前年同期比4%増の33兆6100億元(約713兆円)となり、うち輸出は同7.1%増の19兆9500億元(約423兆円)と、8四半期連続で増加を維持しました。
9月の輸出動向を地域別に見ると、対米輸出は前年同月比27%減と大幅に減少した一方、欧州連合(EU)向けは同14%増、東南アジア諸国連合(ASEAN)向けは同15.6%増、アフリカ向けは同56.4%増と多くの地域で堅調な伸びを示しました。
中国税関総署の王軍副署長は記者会見で、「年初以来、貿易の伸び率は四半期ごとに加速している」と説明しました。第1四半期は1.3%増、第2四半期は4.5%増、第3四半期は6%増となり、8四半期連続のプラス成長を維持しています。
また、データは貿易の多角化が着実に進展していることを示しています。1~9月、中国と「一帯一路」共同建設国との貿易総額は前年同期比6.2%増の17兆3700億元(約368兆円)に達し、貿易総額に占める割合は51.7%となり、1.1ポイント上昇しました。各地域との貿易伸び率は、ASEAN9.6%、ラテンアメリカ3.9%、アフリカ19.5%、中央アジア16.7%で、アジア太平洋経済協力(APEC)のその他の経済圏との貿易総額も2%増加しました。
一部の海外メディアは、米国が中国に対し100%の追加関税を課すと脅している中、米ブルームバーグは「中国製品に対する米国以外の市場での強固な需要を考えれば、仮に米国が追加関税を実施した場合でも、中国企業への影響は限定的だろう」との見方を示しました。(提供/CRI)