中国メディアの参考消息は18日、「中国の自動車メーカーが欧州市場を塗り替えつつある」とする米メディア、ジンデイリーの記事を紹介した。

記事によると、中国の自動車メーカーの欧州市場におけるシェアは今年8月に5.4%に達し、4カ月連続で5%を超えた。

自動車業界情報会社JATOのデータによると、8月の登録台数は前年同月比121%増の4万3500台超で、アウディやルノーなど欧州の主要メーカーの登録台数を上回った。欧州市場では約40の中国ブランドが活躍していて、上位5ブランド(MG、BYD、Jaecoo、Omoda、Leapmotor)が全販売台数の約84%を占めた。1~8月の販売台数は前年同期比74%増の43万台超だった。MGなどのブランドは売上でテスラやフィアットを上回り、BYDはスズキやジープを上回り、JaecooとOmodaはアルファロメオや三菱などを上回った。JATOのフェリペ・ムニョス氏は、この勢いについて「欧州の消費者が中国の自動車ブランドの拡大し競争力のあるラインアップに好意的に反応していることを示している」と語る。

記事によると、MGやBYD、Jaecoo、Omoda、Leapmotorなどの成功は、中国の自動車産業の野心がいかに急速に欧州で具体的な市場シェアに結び付いているかを強調している。アナリストは、この傾向が加速すると予想している。米投資銀行ジェフリーズの報告書によると、2028年までに中国ブランドは欧州で生産される全自動車の6%を占める可能性がある。BYDとCheryはハンガリーとスペインに工場を建設中だ。

記事によると、中国の自動車メーカーは、規模とハイブリッド技術の革新を活用して既存メーカーに圧力をかけ、欧州の自動車業界を塗り替えつつある。メルセデス・ベンツやBMWなどの欧州のブランドは長年、文化的なストーリーテリングや伝統、洗練された美しいデザインを競争力としてきたが、中国ではテクノロジー主導の利便性へのシフトが進んでいる。BYDやMG、Cheryなどの中国メーカーは、航続距離や低コスト、統合ソフトウエア、実用的なハイブリッド製品など競争力のあるソリューションを欧州に輸出している。

記事は「消費者が手頃な価格でハイテクなモデルに引かれる中、中国のメーカーは欧州ブランドにプレッシャーをかけている。これは、欧州ブランドがテクノロジーへの注力やノスタルジアを刺激するマーケティングや文化的影響力といった最も得意とする分野へのシフトを促すきっかけとなるかもしれない」と伝えた。(翻訳・編集/柳川)

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