中国メディアの羊城晩報によると、陸上男子100メートルで9秒83のアジア記録を持つ中国の蘇炳添(スー・ビンティエン)は28日、「中国人の限界は9秒83ではない。9秒76で走ることも可能だ」との見解を示した。
蘇は、「曁南大学蘇炳添速度研究・訓練センター訓練基地」の発足式に出席した後、メディアの取材に応じ、中国短距離走の未来について言及。中国短距離界で才能も体格も最も優れていたわけではなかった自身が9秒83を出せたのだから「中国人は9秒76か9秒77くらいで走れると思う」とし、「社会環境や栄養が良くなり、保護者のサポートが増えるにつれ、もっと優れた才能が必ず現れるだろう」と語った。
9秒83のアジア記録を出せたことについては、「中国陸上界と体育当局の長期にわたる取り組みの成果で、その背後にはチーム全体の支えがあり、決して個人の功績ではない」と強調した。
蘇は2021年の東京五輪陸上男子100メートル準決勝で自身が持つアジア記録9秒91を大きく更新する9秒83をマーク。決勝ではスタートで出遅れたが、それでも9秒98と10秒を切るタイムでゴールし6位入賞した。中国代表として出場した男子400メートルリレーでは4位だったが、2位だった英国代表が選手のドーピング違反による失格でメダルを剥奪されたため、3位に繰り上がって銅メダルを獲得した。24年12月、中国の広東省と香港、マカオで25年11月に共同開催される第15回全国運動会を最後に現役を引退すると発表。25年4月、曁南大学体育学院のトップに就任した。(翻訳・編集/柳川)
 
                         
                             
                                         
                                         
                                         
                                         
                                         
                                         
                                         
                                         
                                         
                                 
                                 
                                 
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                    










