中国科学技術情報研究所が10月30日に発表した「2025年中国科学技術論文統計報告」によると、中国の注目論文数が初めて世界の半数を超える53.2%に達し、世界ランキングで1位を維持した。一方で、高被引用論文数は引き続き世界2位となり、米国との差は徐々に縮まっている。

科技日報が伝えた。

注目論文とは、過去2年間近くに発表された論文のうち、統計期間中に大量に引用され、その分野で引用回数が上位0.1%(1000分の1)に入る論文を指す。一方、高被引用論文とは、各研究分野で過去10年間に引用回数が世界上位1%に入る論文を指す。

報告によると、8月時点で中国の注目論文数は2342本で、24年の統計時より4.6%増加した。米国は1511本で世界2位。中国の高被引用論文数は7万6271本に達し、世界シェアは37.41%に上昇。1位の米国との差はわずか11本にまで縮まった。

各分野で最もインパクトファクターの高い学術誌は、その分野で最も影響力のあるジャーナルとされる。24年には178の研究分野のうち、学際誌を含む163種類の高影響力ジャーナルが存在した。これらのジャーナルに掲載された論文は合計4万2757本であり、中国の論文はそのうち1万5067本を占め、世界全体の35.2%に達して世界1位となった。

過去10年の最新統計データによると、中国の研究者が発表した国際論文1本当たりの平均被引用回数は17.24回で、2年連続で世界平均(16.43回)を上回った。報告はまた、中国の材料科学、工学技術、化学、環境・生態学、物理学、計算機科学、農学、薬学・毒物学、数学の9分野で被引用回数が世界1位となったことを明らかにした。

24年の統計時と比較して物理学・薬学・毒物学が新たにランクインした。

中国の国際科学技術論文は世界的にも注目されている。24年には、中国の論文のうち「発表当年に引用されたもの」の約4割以上が海外からの引用だった。インドが中国論文の引用数と引用回数で最も多い国となり、次いで米国と韓国が続いた。特に化学、臨床医学、生物学、材料科学の分野では、中国の論文が国際的に多く引用されている。(提供/人民網日本語版・編集/YF)

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