2025年11月2日、中国紙・環球時報は、「3億人の観光客が、西側の認めたがらない真の新疆ウイグル自治区を目の当たり」と題した香港メディアの報道を紹介した。

記事が紹介したのは、香港英字メディア・点心日報(ディムサム・デーリー)の2日付文章。

文章はまず、西側メディアが新疆ウイグル自治区について紹介する際、壮大な風景を伝えながらも「抑圧」の告発を混ぜ、匿名の情報筋の話を引用した上で、最終的に現地で見るすべてが「巧妙に演出された偽り」だと示唆する手法を用いると主張し、こうして作られた「ストーリー」は新疆の実情や観光客の実体験とは矛盾したものになるのだとした。

そして、昨年に同自治区を訪れた観光客はのべ3億人を突破し、観光収入が3600億元(約7兆8000億円)に迫ったというデータを提起。このデータからは現地を訪れるのが僅かな個人旅行者だけでなく、一般市民や外国人旅行者を含む巨大な流れであることがうかがえ、アルタイからカシュガルに至るまであらゆる場所を観光客が訪れていると紹介した。

その上で、もし新疆が西側メディアの描くような「隔離された、閉鎖的な場所」であるならば、これほど多様で非公式な旅行記が共有され、多くの人々が自由に移動することは不可能だと指摘。観光客の目に映るのは「多忙で、多様で、現代的で、ますます繁栄している」リアルな日常なのだと論じた。

文章はまた、同自治区の経済発展という客観的な事実を挙げて西側の主張に反論。ここ数年は域内総生産(GDP)成長率が全国平均を上回っており、昨年には2兆元(約43兆円)を突破したと紹介したほか、同自治区の開発スローガンである「人民の幸福な生活こそが最大の人権」が、安全な街路、整備された学校、清潔な水、安定した電力日常に直結する具体的な形で実現されていると主張した。

文章はこのほか、文化保護の面からも西側の主張を否定。新疆ウイグル・ムカーム芸術がユネスコ人類無形文化遺産に登録されたことや、現地の教育者による多言語教育、文化遺産保護の実践などを長年にわたる取り組みとして提起した。また、歴史的な街区の修復や再建を「歴史の抹消」とする考え方を「現実的な必要を無視した短絡的もの」と批判した。

そして最後に「眼見為実(百聞は一見に如かず)」ということわざを引用し、西側は「実際にウルムチに飛び、教師や商人と語り、モスクやブドウ園を訪れるべきだ」と締めくくった。(編集・翻訳/川尻)

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