2025年11月4日、韓国・聯合ニュースは「韓国政府が肥満治療薬『マンジャロ』などの乱用防止に乗り出したものの、規制を避けるため日本へ渡航して薬を処方してもらう『遠征』が一部で広がっている」と報じた。
記事によると、韓国では肥満治療薬の需要が急増している一方、厳格な処方基準により、糖尿病患者や高度肥満者でない限り薬を入手しにくい状況にある。
韓国のSNSやネット掲示板では、「インスタグラムのDMで予約できた」「BMIに関係なく処方してもらえた」といった体験談が共有されている。記事は「日本では体重指数(BMI)に関係なく処方するクリニックも存在するとの情報があり、価格も韓国よりやや安いことから、こうした遠征が後を絶たない」と伝えた。
さらに問題となっているのは、薬の持ち込み制度の抜け道だ。韓国の関税法では、旅行者が個人使用目的で3カ月分以内の薬を持ち込むことが認められている。医療用医薬品は原則医師の処方箋が必要となるが、手荷物として通関する際には全量検査を行っていないため、事実上ノーチェック状態になっているという。
記事は「この制度を悪用し、正常体重の人の美容目的での購入や代理購入などが行われている」と指摘した上で、マンジャロなどの肥満薬は「膵炎、腸閉塞など深刻な副作用を生む可能性がある医薬品」だと警鐘を鳴らした。
そして、「保健福祉部と食品医薬品安全処は、該当の薬の『誤用・乱用の恐れがある医薬品』への指定を進め、違法な院内調剤の取り締まりを強化している」とし、「韓国では規制が厳しくなっている一方、関税法の弱点を利用した海外からの持ち込みが問題となっていることについて、実態把握と対策が急がれる」と結んだ。
これについて韓国のネットユーザーからは「副作用の危険性を分かっていない」「ダイエットより命が大事」「日本まで行くのはやりすぎ」「美容目的で使うのは危険すぎる」「短期間で痩せたい気持ちは分かるけど、健康を犠牲にしてはいけない」などの声が上がっている。
また、「韓国の規制が厳しすぎるのも原因なのだから、見直すべきでは?」「転売も起こっているだろう。取り締まりを強化してほしい」「税関を素通りできるなんておかしい。制度の穴をふさぐべき」「日本のクリニックがBMIに関係なく出すのも問題」などの声も見られた。











