2025年11月3日、中国のSNS・微博(ウェイボー)で、イスラエル軍がサイバーセキュリティーを理由として中国製自動車の回収に乗り出したとの情報が伝えられ、注目を集めた。
約160万人のフォロワーを持つ微博アカウント「無心簡影」氏は3日、「ハアレツ」などイスラエルメディアの報道を引用して、イスラエル軍が中国製自動車の回収命令を出したとの情報を紹介した。
中国車の回収作業は段階的に進められ、来年3月末までにすべての将校を対象に含める。IDFの推計では、対象となる車両は600~700台に上り、その大半は7人乗りで家族の多い隊員に配備されていた奇瑞汽車の「CHERY」モデルとのことだ。IDFが中国車を回収する理由は、情報を収集して外部に送信している可能性があることのようだ。これまでもIDFに供給されていた中国車は、外部への情報送信を遮断するよう「浄化」されていたが、ここ数カ月でIDFが警戒をさらに強化しているという。
「無心簡影」氏は、IDFの消息筋が「現在の主要な懸念は、日常的なデータ収集ではなく、特定の車両に対してネットワーク侵入が起こり、その車両のマイクやカメラを利用して情報が収集されること」と明かしたことを紹介している。
なお、イスラエル国防軍はこれらの報道に対し、コメントを拒否しているという。
この情報に対して、中国のネットユーザーの多くがイスラエルへの不信感をあらわにしており、「敵が他人を中傷するとき、それは往々にして敵自身がやっていることだ」「ポケットベルを始め、イスラエル製のものにはすべてバックドアがあるかもしれない」「国内でイスラエルと協力している産業プロジェクトの会社は、すべて一通り調査すべきだ」といったコメントを残している。
また、「日本車にも中国製チップが使われているじゃないか、1台に何百個もだ」とし、仮にバックドア問題が事実であるなら中国車の代替で日本車を導入しても解決にならないとするユーザーもいた。
さらに、「イスラエル軍が奇瑞の車を採用していたとは」「中国車はイスラエルでとても人気がある」など、イスラエルにおける中国車の普及ぶりについて触れるコメントも見られた。(編集・翻訳/川尻)











