中国の故宮博物院永寿宮で11月4日、「九重の下―故宮造弁処旧跡考古成果展」が開幕しました。会期は3カ月です。

本展は、故宮造弁処(皇室専用工芸品を製作・管理する内部機関)の旧跡の考古学的成果に焦点を当て、166点(組)の文化財を二つのユニットで展示しています。

第1ユニット「紫禁城下に眠る大地の史書―元明清の三層構造」では、中央展示台と三つのセクションを通じて、清朝宮殿造弁処の所在する区域の過去が語られます。元大都(元代の都)に残された貴重な文化財、明代に紫禁城を築く際に建てられた堅固な基礎、明の嘉靖帝時代(1522年~1566年)における紫禁城外西路の改造が紹介されています。リアルな地層の堆積と遺跡モデルにより紫禁城の地下に隠れていた世界が再現されるとともに、故宮の過去の歳月が伝えられ、古代中国の優れた建築技術が展示されています。

第2ユニット「紫禁城の手工芸技術センター―清朝宮殿造弁処」では、「金玉作」「造弁処出土ガラス製品」「清朝の磁器」「時計工房(做鐘処)」「職人の日常」などの展示コーナーを通じて、清朝紫禁城で皇室用器物の生産センターだった内務府造弁処が、東西文明の交流と相互理解の歴史的舞台で重要な地位にあったことを示しています。

故宮博物院の考古学者らは2020年10月以来、5年連続で造弁処旧跡区域の科学的発掘作業を進め、元代、明初期、明中期・後期、清初期、清中期・後期の五つの時代の遺跡を明らかにし、紫禁城の考古学史上最も豊かな成果を収めました。(提供/CRI)

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