複数の海外金融機関が相次いで中国の経済成長見通しを引き上げています。輸出やハイテク産業の拡大を背景に、中国経済の安定的な成長と構造転換の進展を評価する動きが広がっています。
米ゴールドマン・サックスは最新の報告書で、中国の輸出量が今後数年間、年5~6%のペースで増加し、世界市場でのシェアを拡大すると予測しました。同社は2025年の中国の実質国内総生産(GDP)成長率を従来の4.9%から5.0%に、2026年と2027年もそれぞれ4.8%、4.7%へ上方修正しています。ハイテク製造業の競争力向上と人民元の国際化が、中国の株式市場を押し上げる要因になると分析しています。
ドイツ銀行も2025年の中国のGDP成長率を5.0%に引き上げました。同行の中国区チーフエコノミストである熊奕氏は、輸出と工業生産が第3四半期の成長を押し上げたと指摘しています。政府が打ち出した1兆元(約22兆円)規模の支援策が、年末から2026年初めにかけて内需を下支えする見通しです。
投資運用会社インベスコの中国・香港担当最高投資責任者の馬磊氏も、中国ブランドの成長が世界の「メード・イン・チャイナ」像を変えつつあると述べています。特に新エネルギー車分野では、電池や電子部品を含む完全な国内サプライチェーンを確立しており、製造業の付加価値向上が顕著です。
米資産運用大手のアライアンス・バーンスタインも、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ局面が続けば、新興市場への資金回帰が進み、中国A株市場に追い風となると分析しています。(提供/CRI)











