香港の英字紙、サウスチャイナ・モーニング・ポストはこのほど、中国(大陸部)では2025年1-9月に、結婚登録件数が前年同期比で8.5%増加したと報じた。人口減少に歯止めをかけようと導入した結婚奨励策が奏功したとみられるが、長期的に見れば結婚数は減少を続ける見通しという。

中国政府民生部によると、25年1-9月には、前年同期比40万5000組増の約515万組の男女が結婚登録を行った。人口専門家の予測では、25年通年の結婚登録件数は652万組から716万組の間になるとされている。このことは中国で大きく注目されることになった。中国では過去10年間、若者の人口規模の縮小や社会的価値観の変化により、結婚登録件数が減少してきたからだ。

結婚登録数を増加させた大きな原因の一つは、今年5月に改正婚姻登録条例(全国法)だ。この条例は中国全国どこでも結婚登録が可能になることを認めた。これにより、戸籍登録地から離れた地域で生活し仕事をしている人々にとって結婚の手続きが容易になった。新制度の導入前の25年第1四半期(1-3月期)には結婚登録件数が前年同期よりも減少したが、その後は勢いを取り戻し、第2四半期には前年同期比で26万8000組の増加、第3四半期には29万6000組の増加だった。

また、地方政府は近年結婚を促すために一連の奨励策を打ち出してきた。すでに29省(中央直轄市、民族自治区を含む)が婚姻休暇を延長しており、一部の地域では新婚夫婦に最大30日間の休暇を与えている。

一部の都市では新婚者に対して現金報奨や消費券を提供している。浙江省寧波市では、対象商品は限定されているが、新婚夫婦は125元(約2700円)分の商品購入券8枚を受け取ることができる。

山西省呂梁市では、初婚登録を行うカップルが、女性の年齢が35歳以下ならば1500元(約3万2000円)の現金報奨を受け取ることができる。中国社会が若者にとってより友好的な結婚環境を整える努力をしているとの指摘がある。

ただし専門家は、結婚登録数の増加は一連の結婚奨励政策が効果を発揮し始めたことを示しているが、若年層の人口が減少しているため、長期的には結婚件数が依然として減少すると警告している。(翻訳・編集/如月隼人)

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