中国の電気自動車(EV)メーカー、小鵬汽車は11月5日、同社の技術発表イベント「2025小鵬科技日(AI DAY)」で新型の空飛ぶクルマ「匯天A868」を初公開しました。航続距離は500キロメートルを超える設計で、都市内の短距離移動にとどまらず、都市間を結ぶ新たなモビリティーとして注目を集めています。
匯天A868は巡航速度が時速360キロメートルを超え、既存の地上交通を大きく上回る移動効率を実現します。小鵬汽車の董事長兼最高経営責任者(CEO)である何小鵬氏は、広東匯天航空航天科技(小鵬匯天)の分割型空飛ぶクルマ「陸地空母」がすでに世界で7000件の受注を獲得していることも明らかにしました。将来的には空の有人型モビリティーとして世界最多の年間販売記録を樹立する可能性もあるとしています。
また、量産前の安全性を担保するため、経営陣自らが5000キロメートル以上の飛行テストをおこなう「高管先飛計画」を導入することにも言及しました。
同日の発表では、空飛ぶクルマに加え、2026年に自動運転タクシーを3モデル投入し、同年内に試験運行を始める計画も明かされました。小鵬はソフトウエア・ハードウエアの自社開発を進め、地図サービス大手の高徳と連携して商業化を目指します。
発表当日、香港市場での小鵬汽車株は一時6%近く下落したものの、終値ベースの時価総額は約1675億香港ドル(約3兆3000億円)でした。
今回の発表は、市場の注目を集めるとともに、今後の成長戦略への期待を高めるきっかけとなりそうです。(提供/CRI)











