2025年11月10日、台湾メディア・中時新聞網は、台湾・高雄の小学校が京都への卒業旅行を計画していることについて、台湾在住の日本人ライターがリスクを指摘したと報じた。
記事は、高雄市にある小学校が来年3月に日本への卒業旅行を計画しており、大阪のユニバーサルスタジオ・ジャパン(USJ)や京都の金閣寺などを巡る5日間のスケジュールであることが話題を呼んだと伝えた。
その上で、台湾在住の日本人ライター「日本人的欧吉桑(日本人のおじさん)」氏が自身のフェイスブックページで「行程全体は人気スポットを網羅したとても良い計画」と評価する一方、京都への訪問に関してのみ強い懸念を表明し、京都のオーバーツーリズムについて説明したことを紹介している。
記事によると、同氏は、自身が学生時代に修学旅行先として京都を訪れたとしつつ、現在の京都は「バスは常に満員、タクシーは捕まらず、ホテル代は高騰し、観光地は常に『台北101で大みそかに行われる花火大会』のように人でごった返している」と指摘。費用の超過や宿泊施設の確保困難、交通の不安定さを理由に、日本の多くの学校が修学旅行先を京都から別の場所に変更している現状を説明した。
そして、京都に代わる行き先について「観光地として華やかではないが、日本の歴史にとって非常に重要な場所」として長崎県を挙げ、子どもたちが多くを学べる場所を選ぶという「修学旅行」の意義について改めて言及した。
同氏は「日本の小学校が修学旅行で海外に行かないのは、生徒がまず自国の歴史文化を学んでおらず、海外に行っても成果が上がりにくいからだ」とも指摘。自国の歴史文化を学んで知識の基礎を固めたうえで、外国文化に触れることで視野を広げることができるという「順序」を踏まえる必要性も訴えたという。(編集・翻訳/川尻)











