中国・四川省のサッカーリーグの試合後に、選手が審判に飛び蹴りを見舞った騒動が物議を醸している。中国メディアの瀟湘晨報が16日に伝えた。

騒動があったのは15日に行われた涼山チームと楽山チームの試合。現場で撮影された映像には、引き揚げる審判団にホームの涼山チームの選手1人が突進して飛び蹴りを見舞う様子が映っている。その後、警備員やスタッフらが止めに入るなど、会場は騒然とした。

試合は3-3の引き分けで終了していたが、涼山チームは2人が退場、楽山チームも1人が退場するなど、荒れた展開だった。飛び蹴りを見舞った選手は試合中、楽山チームにPKが与えられた場面で審判の判定に文句を言い、退場処分となっていた。

涼山賽区(ブロック)執行委員会は問題の行為について「スポーツマンシップに著しく反し、試合の秩序を乱し、涼山サッカーのイメージを深刻に損なうもの。大会組織委員会、審判団、すべてのサポーターの皆さまと社会各界の皆さまに謝罪する」とし、今回の件について公安機関が調査に動いていることを明かした。

法律に詳しい専門家によると、加害選手には5日以上10日以下の拘留および500元(約1万円)以下の罰金が科される可能性がある。また、中国サッカー協会規律準則では、審判への暴力行為を行った場合、少なくとも6カ月の出場停止および10万元(約200万円)以上の罰金が科されると規定されている。

中国のネットユーザーからは「まったく恥ずかしい」「これが中国サッカー」「永久追放にしろ」「これは確かに公安が介入すべき案件だ」「刑務所に入れろ」といった声が上がる一方、「審判は確かに蹴られて当然」「法に則って選手を処分するのはいいとして、マッチコミッショナーは八百長についても厳しく調べるべきでは?」など、審判による不可解な判定があったと指摘する声も寄せられている。(翻訳・編集/北田)

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