中国本土では12月6日に公開予定の『映画クレヨンしんちゃん 超華麗!灼熱のカスカベダンサーズ(中国題:蝋筆小新:灼熱的春日部舞者們)』、11月22日に公開予定の『はたらく細胞(中国題:工作細胞)』が公開中止となりました。記者が映画の輸入業者と配給業者に確認したところ、今回の調整は、日本映画の中国本土における総合的な興行成績と中国の観客の感情を評価したうえでの慎重な決断だということです。

これに先立ち、『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来(中国題:鬼滅之刃:無限城篇 第一章 猗窩座再襲)』が11月14日に中国本土で一般公開をスタートしました。この作品は、幅広いファン層に支持されていることから、初動記録は4億元(約87億円)と、良好な興行成績を収めました。しかし、日本の高市早苗首相が誤った発言をしたことで、すぐに中国の多くの観客の強い不満を引き起こす事態となりました。高市首相の発言の影響で、この作品は上映から3日目で、興行収入が著しく下落し、市場の熱気が急速に衰えました。現在、上映5日目の興行収入は2000万元前後(約4億4000万円)にまで下落すると予測されています。

このような背景の下、近く上映予定だった日本映画について、関連の輸入業者と配給業者は「高市早苗氏の発言は必ずや中国の観客の日本映画に対する印象に影響を与えるだろう」とそろって表明しています。関連方面は市場の法則に従い、観客の意思を尊重し、上映を中止することを決定しました。

11月16日現在、今年の中国本土の映画興行収入は455億4300万元(約9940億円)に達し、映画市場規模として世界第2位の座を不動のものにしました。そのうち、国産映画は402億9800万元(約8800億円)で、全体の88.48%を占めています。国産映画の興行収入が400億元(約8730億円)の大台を突破したのは、今年で史上3回目となりました。(提供/CRI)

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