内モンゴル自治区オルドス市ダラト旗では、3000人を超える建設作業員がクブチ砂漠で急ピッチで作業を進めており、谷山梁3ギガワット(GW)/12.8ギガワット時(GWh)蓄電発電所プロジェクトがすでに姿を現し始めている。巨大な「モバイルバッテリー」となるこの施設は、敷地面積約73.3ヘクタール、総投資額112億元(約2408億円)に上る。
3GWという規模はどれほどのものなのか。内モンゴル電力集団オルドス電力供給分公司計画発展部の責任者・王寧(ワン・ニン)氏は、「極端な電力需要ピーク時に、各家庭が10キロワット(kW)を使用すると仮定すれば、30万世帯に同時に電力を供給できる規模だ」と説明した。
なぜ砂漠に巨大な「モバイルバッテリー」を建設するのか?
クブチ砂漠には風力・太陽光を中心とした再生可能エネルギー資源が豊富で、多くの大型風力発電所や太陽光発電拠点が分布している。建設中のプロジェクトがすべて稼働すれば、ダラトだけで年間平均総発電量は400億キロワット時(kWh)に達する見込みだ。
しかし、発電できても送電できないや有効活用できないという問題が生じることがある。蓄電発電所はスマートな電力調整により、新エネルギー電力のピークカット・ピークシフトを実現する。まるでモバイルバッテリーのように、電力需要が低い時間帯や電力が余る時間帯に電力を蓄え、需要ピーク時に電力網へ放出する仕組みだ。
新エネルギー発電拠点や電力網のハブ拠点に近い場所に蓄電発電所を建設すれば、送電コストと損失を低減できる。
谷山梁3GW/12.8GWh蓄電発電所プロジェクトが完成すると、毎年36億kWhのクリーンエネルギー電力を電力網に供給できると見込まれている。
王氏は、「プロジェクト完成後は谷山梁500キロボルト(kV)変電所に接続して電力網に連系され、オルドスおよび内モンゴル自治区西部の産業用電力と住民用電力を優先的に確保するほか、華北地域などにも送電し、エネルギー構造の最適化に寄与する」と話した。(提供/人民網日本語版・編集/YF)











