中国のロボットメーカー「智元機器人(アジボット)」の人型ロボット「遠征A2」が11月20日、106.286キロを歩いて「人型ロボットの歩行距離最長記録」としてギネス世界記録に登録されました。

中国東部の江蘇省蘇州市から上海市まで行われた今回の歩行チャレンジにより、2足歩行ロボットの持久力と安定性に対する業界の認識が一新されました。

智元機器人の人型ロボット、100キロ超歩行でギネス記録―中国

今回の歩行チャレンジでロボットは単純な直線歩行ではなく、歩道のレンガの隙間や緩やかな斜面、湿った路面、さらには水が溜まった地面など、都市部の複雑な道路状況に対応せねばなりませんでした。全行程を終えたロボットは、ゴム製の靴底に正常な摩耗が確認されただけで、重要な関節や制御システムに不具合はありませんでした。

その背後には、実験室での3500時間を超えるシミュレーションテストがありました。開発チームは雨や雪の天候時の運動の安定性のシミュレーションや、1万回に上る歩行調整アルゴリズムの最適化などを通じて、2足ロボットの難題とされる「動的バランス」と「長距離エネルギー消耗制御」を克服しました。

智元機器人の人型ロボット、100キロ超歩行でギネス記録―中国

また、「遠征A2」にはマルチセンサー融合プランが採用され、レーザーレーダーやカメラ、慣性航法システムが連携して作動することにより、リアルタイムで地図を構築して経路を計画し、人が密集するエリアでの障害物回避を確保しています。

同ロボットは物流や工業現場の巡回検査、緊急救援などの場面で、「人類に奉仕」する予定です。(提供/CRI)

智元機器人の人型ロボット、100キロ超歩行でギネス記録―中国

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