中国メディアの第一財経は24日、日中の航空便が大規模運休となり、在日中国人のガイドが嘆いていることを報じた。

記事は、同日から両国間の12の路線で全便が運休になったと説明。

業界関係者の話として、特に中国国内から関西国際空港に向かう便は観光目的の利用客が多く、キャンセル率も比較的高くなっているとした。一方で、「東京などへのビジネス客のキャンセルは少ない」とも言及した。

その上で、「日本を訪れる観光客の減少に伴い、日本で観光業に従事する事業者も大きなプレッシャーに直面している」と説明。四国で中国語ガイドを務める周(ジョウ)さんが、「今は本来、1年で一番忙しい時期ですが、来月受け入れる予定だった中国の団体旅行2件がいずれもキャンセルになりました」と明かしたことを伝えた。

周さんは「紅葉シーズンなのでもっと稼げると思っていましたが、今は不確実性でいっぱいです」と肩を落とした。周さんが担当しているのは主に中国と台湾からの団体客で、中国からは高齢者が中心。中には少人数の高級カスタムツアーもあったという。

周さんは「今は中国からの需要が減少しているのを実感しています。急なキャンセルが多いのは個人旅行客で、ホテルのキャンセルも増えています」とし、「もしこの状況が1年続いたらどうなるのか想像もできません。まるで(コロナの)パンデミックの時の不景気に戻るような感覚です」と話したという。

記事は、日本の代替として、韓国、タイ、シンガポール、ベトナム、カンボジア、マレーシア、オーストラリアなどへの注目度が、中国人旅行者の間で高まっていると伝えている。(翻訳・編集/北田)

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