中国の大手テクノロジー企業、小米(シャオミ)のロボット事業において、体制強化を象徴する人事が明らかになりました。11月26日、米テスラの人型ロボット「オプティマス」の開発チーム出身である盧沢宇氏が、小米のロボット部門に加わり、精密ロボットハンドの責任者に就任したことが分かりました。
盧氏はテスラで2年以上にわたり精密ロボットハンドの研究開発に従事し、博士課程時代から同分野の研究を継続してきた専門人材です。
小米のロボットチームは現在、大規模な組織拡張フェーズに入っており、人員増強を急ピッチで進めています。求人情報によると、ロボット関連の募集ポジションは200件を超え、精密ロボットハンド関連の募集職種は設計、シミュレーション、アルゴリズム研究など12件です。
精密ロボットハンドは、人型ロボットが人間に近い動作を実現するための中核部品であり、物体を正確につかむ精密把持能力や、複雑な作業を他の機構と協調しておこなう能力の可否を左右する重要技術です。この部品の性能次第で、人型ロボットが家庭やオフィスなど現実の生活環境で実用化できるかどうかが決まるため、技術的完成度は事業戦略上も極めて重要です。
小米は2020年にロボット分野への本格的な投資を開始し、翌年には専用の研究拠点を設立して、四足歩行ロボットや人型ロボットに関する技術の蓄積を進めてきました。
盧氏の参画に加え、組織の大規模拡張が進むことで、小米は精密ロボットハンドの研究開発を加速し、量産化や実用化の実現に向けた道筋を確実なものにしつつあります。これらの動きは、小米が世界の人型ロボット市場で競争力を確立するうえでの重要な転換点となるとみられます。(提供/CRI)











