2025年11月28日、環球網は、四川省の民間企業が極超音速ミサイルの量産を実現したと報じた。

記事は、近ごろ「四川省の民間企業が極超音速ミサイルを開発した」という話題が、複数のソーシャルプラットフォーム上で大きな反響を呼んでいるとした上で、同省成都市の成都ハイテク区にある民間企業、四川凌空天行が「馭空戟-1000」という名前の極超音速ミサイルの開発に成功し、基本タイプの量産に成功したとの事実が確認できたと伝えた。

そして、「馭空戟-1000」ミサイルについて射程500~1300キロメートル、飛行速度マッハ5~7、動力巡航時間360秒といったパラメータを持つとともに、目標の自動識別や脅威の回避といったインテリジェントな特性を備えており、地上発射車両から展開可能で、特に海上の移動プラットフォームや各種艦艇に対する精密攻撃を目的としていることを紹介。同社が制作した宣伝ビデオでは、「馭空戟-1000」がマッハ5~7の飛行速度で予定目標に対して約6分間にわたり動力飛行を持続する様子が紹介されているとした。

成都の民間企業が極超音速ミサイルを開発、企業「すでに量産している」―中国メディア
馭空戟-1000

また、同社はもともと極超音速技術の研究開発とシステムインテグレーションに特化したハイテク企業であり、既に空力、制御、耐熱、動力などの分野をカバーする自前の技術チェーンを構築しているとも説明。これまでに超音速航空機「雲行」シリーズの「竄天石猴」や、超音速航空機エンジン「筋斗雲JINDOU-400S」を発表しており、「馭空戟-1000」の開発成功は中国の民間企業が持つ最先端分野でのイノベーション能力を改めて示すものだと評している。

記事は、「馭空戟-1000」のコストが従来の極超音速ミサイルのわずか10分の1に過ぎず、利用のハードルを大幅に下げたことを特筆すべき点として指摘。低コストが実現した背景には中国の強力な工業能力の支えがあり、「軍民融合」の成果を体現していると伝えた。(編集・翻訳/川尻)

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