中国中央電視台(中国中央テレビ、CCTV)などによると、山東省鄒平市魏橋鎮にある製麺工場で、工場にある簡易な機械を使って小型飛行機を許可なく製造していたことが分かった。すでに18機を販売したという。
飛行機を製造していた工場の責任者によると、主な業務は麺の生産だが、麺を作るための工作機械が飛行機を作るためにも使えることに気づいたという。製造したのは小型機で、搭載可能重量は160キロで、飛行時速は100-180キロ程度だ。市場で汎用部品を集めて製作し、8万-18万元(約180万-400万円)で販売したという。
顧客の求めに応じて、飛行機の塗装や内装、さらにその他の設定を変更するなどの「カスタマイズ」も行っていた。さらに、顧客に性能を感じてもらうために、工場の裏庭に滑走路を設けて、試験飛行の動画を見てもらうこともした。四川省在住の顧客は、購入後の飛行で高度3000メートルにまで上昇した。これまでに販売した飛行機が墜落した事例はなく、オイル漏れなどを起こしたことはないという。
工場に飛行機製造の資格はなく、購入者も飛行機操縦の免許を持っていなかったと考えられる。製造した工場は閉鎖され、工場責任者は立件調査されることになった。販売済みの飛行機は、順次回収される。最初に報じた中国中央電視台は法律無視を問題視したが、その後に報じたメディアは、「今の中国では、正規工場は言うまでもなく、地方の作業場でさえ、その工作機械の精度と職人の手作業能力は、複雑な機械を製造する潜在力を備えているかもしれない」などと論じて中国の製造業の能力向上に着目し、この工場責任者は戦時の際に「十分な材料を与えれば、村の老若男女を率いて防空壕で簡易版『神風無人機』を手作業で大量に作って、敵軍の中に投入すればそれは間違いなく大功績だ」などと評した。(翻訳・編集/如月隼人)
— 中国動画 (@RC00547555) November 29, 2025











