2025年11月30日、仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)の中国語版サイトは、中国の「空飛ぶクルマ」産業が急成長する一方で、収益が出せるようになるには時間がかかると報じた。
記事はまず、中国の「空飛ぶクルマ」産業をリードする2社の動きを紹介。
また、阿鋭奇のライバルである億航智能は「空飛ぶクルマ」の商業運航に必要な全ての許可を世界で初めて取得しており、年内の商業サービス開始を予定しているほか、今後3年以内に高級タクシーと同等の価格での「空飛ぶタクシー」サービスを導入する計画も立てていると紹介した。
その上で、中国がこの分野で急成長している背景として、世界をリードするEVとドローン分野で蓄積した技術的経験が転用可能なこと、5カ年計画で「低空経済」を戦略的産業と位置づけるなど、中国共産党や中国政府が明確な支持を打ち出して企業の投資や技術開発を後押ししていること、製造から供給までの一貫したサプライチェーンを備えていることによる低コスト、高効率の実現を挙げた。
記事は一方で、「空飛ぶクルマ」が日常的な交通手段として普及し、メーカーが持続的に成長するためには、複数の大きな壁が立ちはだかっているとも指摘した。
まず、技術的なブレークスルーと同時に、消費者の信頼の獲得、複雑な空域管理システムの調整、当局による規制への対応といった課題を克服する必要がある点を挙げ、量産の実現を目前にした阿鋭奇の幹部もこれらの問題を段階的に解決しなければならないことを認識していると伝えた。
次に、市場調査会社によると中国の「空飛ぶクルマ」市場規模が2040年までに410億ドル(約6兆4000億円)に達するとの予測がある一方で、メーカーは依然として収益化モデルを見つけられていないと指摘。欧州ではすでに破産に追い込まれた企業があり、巨額の資金を投じた米国企業も量産段階に達していないなどの事例が生まれており、中国企業も同様のリスクを抱えているとの見方を示した。
さらに、中国特有の問題として、小型飛行機に乗る機会が比較的多い米国と異なり国民が飛行体験に慣れていないこと、開放されている空域も米国に比べて閉鎖的であるため、自由度の高い「空飛ぶクルマ」の運用、ひいては商業利用の拡大を妨げる要因となる可能性があると指摘した。(編集・翻訳/川尻)











