2025年12月3日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国で来年実施予定の新たな「治安管理処罰法」をめぐって社会的な論争が生じていると報じた。

記事は、来年初めに実施予定である改訂版「治安管理処罰法」の中で、「治安違法記録非公開制度」が注目を集めており、非公開の対象範囲の中に麻薬使用記録が含まれていたことから、中国のSNS微博のトレンドワードランキングに登場するほどの物議を醸したと伝えている。

改訂版「治安管理処罰法」の136条では「治安管理に違反した記録は非公開とし、いかなる組織および個人に対しても、提供または公開してはならない。ただし、関連する国家機関が事件処理の必要のために照会する場合、または関連する組織が国家の規定に国の基づき照会を行う場合を除く。法律に基づき照会を行う組織は、非公開措置が講じられた当該違法記録の状況について、秘密を保持しなければならない」と定められているという。

記事はまた、この制度を定める目的について、軽微な違法行為者が「終身のレッテル」を背負うのを避け、生活や仕事などで長期的な制約を受けるのを防ぐとともに、プライバシーを守るためと紹介した上で、補足情報として中国中央テレビ(CCTV)が非公開対象は麻薬使用や暴行、賭博などで「刑事罰に至らない」行政違法行為であり、記録自体は公安システムに残されるため、情報が完全に削除されるわけではないと報じたことを伝えている。

その上で、この件についてネットユーザーからは、新規定が薬物使用の違法コストを下げ、一部の人々にとっては「潔白になる」ための抜け道になる恐れがあるとの声があり、特に特権階級の「坊っちゃん」を救うためではないかとの疑念も見られることを紹介。これに対してCCTVが「過去を否定したり、過ちを容認したりするものではなく、懲罰と救済の間でバランスを取り、心から悔い改める者に再出発の可能性を与えるためのもの。新たな規定は法治の進歩を示している」と説明していることを報じた。(編集・翻訳/川尻)

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