仏国際放送局ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)中国語版は3日、中国の国営メディアがAIアニメを用いて高市早苗首相を揶揄(やゆ)したことを伝えた。
記事によると、中国国営メディアは1日、AIを用いて制作した四川語の短編アニメーション「脳壳有包医都医不好」を公開。登場するのは鳥などのキャラクターだが、騒ぎ立てるペリカンに似た鳥を高市首相に見立て「頭にコブがあって医者でも治せない(脳に問題がある)」「イーグルおじさん(米国)に頼っている」「狂ったことを口にする」などと嘲笑するような内容になっている。
動画のサムネイルには「頭にコブ、騒ぎを起こす高市」と表記され、キャプションには「騒ぎを起こすお嬢さんは、自分の背後にイーグルおじさんがついていると思い込み、狂ったことを口にして隣人たちをイライラさせている。このAI神劇、君は理解できたか?」と書かれていた。故・安倍晋三氏を揶揄したり、靖国神社を「鳥の糞の塊」に見立てる表現もあったという。
この動画は微信(ウィーチャット)のビデオチャンネルで1万3000回以上シェアされ、「彼女(高市氏)のことだと直接言っていないが、すべて彼女のことだ」「今の国営メディアはますます面白くなってきたな」「含蓄のあるジョークだ。中華文化は奥が深い」など称賛の声が相次いだ。
記事は、中国の国営メディアなどが日本バッシングを過熱させる一方で、「環球時報」元編集長の胡錫進(フー・シージン)氏が「いくつかの公式マーク付きアカウントが高市氏を批判し、日本の右翼に警告する際に、事実と異なる連想を招きやすい過激な言葉を使っているのを私は目にした。これは適切ではない」と苦言を呈すなど、国内からも抑制的な声が出ていることを紹介した。
そして、「今回、このようなAIアニメーション動画が公開されたことは、(国営メディアの)表現方法の新しい試みであると同時に、日本の政治家の言動に対する強い反応でもある」とした上で、アナリストの見解として「中国の官製メディアは嘲笑や風刺を通じて国際世論の場で主導権を握ろうとしている」と伝えている。(翻訳・編集/北田)
— 中国動画 (@RC00547555) December 4, 2025











