「中年太り」に悩んでいる人に朗報かもしれない。最新研究では、40歳を超えると「小太り」の方が逆に長生きできる可能性を高めることが分かったからだ。

長寿のための「黄金の体重」が判明、長生きの秘訣は「小太り」と「体重維持」

秘訣その1

40歳を過ぎると「小太り」の方がより長寿の可能性

成年の正常なボディマス指数(BMI)は18.5~23.9kg/m2で、24~27.9kg/m2になると過体重、28kg/m2を超えると肥満になる。しかし、8月に科学誌「CellReportsMedicine」に掲載された上海交通大学医学院のチームの研究によると、中国人16万6000人を追跡した結果、40歳を過ぎると「小太り」の方がより長寿であることが分かった。

中央値10.1年の追跡調査に基づく、男女の「長寿の黄金体重」(全死因死亡率が最低)は以下の通り。

男性:BMI26.3kg/m2、ウエスト88センチ、ウエスト・ヒップ比0.90

女性:BMI25.4kg/m2、ウエスト83センチ、ヒップ比0.85。

そのような体型は「小太り」に属し、「肥満」の基準には達していない。

80歳以上の高齢者を見ると、体重に対する要求はもっと低くなる。研究では、過体重・肥満は心血管に対して悪影響を及ぼす可能性があるものの、80歳以上になると、BMI、ヒップ比、ウエストの増加は心血管疾患のリスクの高まりとは関係がなくなるほか、逆に保護する役割を果たすため、高齢者がむやみにダイエットするのはよくないと指摘している。

秘訣その2

60歳以降は体重を安定させることでより長寿に

2023年に中国のジャーナル「老年学」に掲載されたある研究結果によると、60歳以降は、体重を安定的に保てる人は90歳以上まで長生きできる可能性がある。

61~81歳の女性約5万人を対象としたこの研究では、スタート時、3年目、10年目に、体重を測定した。その結果、体重が5%以上減った女性と比べると、体重がほぼ変わらなかった(ベースラインの変化が5%未満)の女性の方が長寿の可能性が1.2~2倍高かった。

つまり、体重の減った人と比較した場合には、高齢になってから体重を安定させている人は、99~100歳まで生きる確率が1.2~2倍高いことになる。

揚州大学附属医院骨科の時代(シー・ダイ)副主任医師は過去にある記事の中で、「一定の年齢に達すると、体重を安定させることが重要だ。

年齢が高くなるほど、体型を変えるのは難しくなる、もし、瘦せすぎている、または太りすぎていると感じたら、高齢になってから調整するのではなく、40~50歳の時から調整を始めた方がいい」との見方を示していた。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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