コーヒーロボットが注文に応じて正確にドリンクを調合し、清掃ロボットが設定されたルートに沿って自動で作業を行い、五目並べロボットが体験者と対戦する傍らで書道ロボットが落ち着いて筆を走らせる。山東省済南市に新しくオープンした「未来予見」ロボット6Sセンターでは、こうしたテクノロジー感にあふれる光景が繰り広げられ、数多くの市民が体験に訪れている。
この「6Sモデル」を採用したロボット総合サービスセンターは、山東省ひいては中国北部地域初の施設であり、中国を代表するロボットブランド40社近くの数百種類に及ぶ製品を一堂に集めており、いわば「ロボットの大型スーパー」といった様相を呈している。現地を取材したところ、産業用ロボットアームから業務用調理ロボット、子供向けプログラミングロボット、家庭用コンパニオンロボットまで、多種多様な製品が所狭しと並んでいた。
「未来予見」ロボット6Sセンターの責任者・魏来(ウェイ・ライ)氏は、「開業1週間が経過したが、市場からの反応は非常に明確だ。最も注文が多いのは家庭用コンパニオンロボットで、価格は数百元から数万元までと幅広く、消費者は直接持ち帰ることができる」と説明した。
魏氏は「他の地域のロボット専門店とは異なり、『未来予見』ロボット6Sセンターは中国北部で初めて『全商品カテゴリー・ワンストップサービス』を実現した施設だ。産業用、業務用サービス、家庭用消費の3大分野を網羅し、産業用ロボットアーム、調理、清掃、子供向けプログラミング、コンパニオンロボットなど幅広い製品を取りそろえている。山東省とその周辺地域は産業基盤が強固で、生産ラインの高度化需要が旺盛なため、産業用ロボットがこのセンターの主力製品となっている。開業初日には、飲食業の企業から調理ロボットの注文がすでに入っている」と話す。
市民の尚峰(シャン・フォン)氏は「未来予見」ロボット6Sセンターで五目並べやプログラミングなどの家庭用コンパニオンロボットを体験した後、書道をしているロボットに特に興味を引かれた。尚氏は、「多くの家庭が高齢者の介護や子供の世話に頭を悩ませており、若い世代はこうした負担をロボットに分担してほしいと切望している。市場に出回っているのは単一機能のロボットが主流だが、将来的には複数の機能を統合した人型ロボットを購入できるようになることを期待している」と語った。
魏氏は「将来的に自律判断技術や人間とロボットのインタラクション技術がさらに成熟すれば、ロボットが料理や育児、清掃などの家庭内作業を担えるようになり、人々を煩雑な家事から真に解放することができるだろう。技術の進化に伴い、ロボットのオフライン体験店舗は今後、コミュニティーや県レベルの市場へ拡大し、ロボットの大規模商用化の可能性がさらに広がるだろう」との見方を示した。
中国各地でロボットのオフライン体験店舗の開設が相次いでいる。北京では世界初のエンボディドAIロボット4S店、深センでは世界初のロボット6S店、武漢では中国初の人型ロボット7S店がオープンした。このようにロボットのオフライン体験店舗が続々と誕生することで、直感的な体験を通じて一般消費者の認知度を高め、最先端技術と市場の需要をつなぐ橋渡し役となっている。(提供/人民網日本語版・編集/KS)











