2025年12月12日、中国メディアの環球時報は、中国式の育児を評価するインドメディアの記事を紹介した。

記事が紹介したのは、インド紙ザ・タイムズ・オブ・インディアの10日付文章。

同紙は中国式育児が長らく学業の優秀さや道徳的な自律性と関連付けられてきたとした上で、偏見を排して見てみると中国の家庭における育児の根底には世界に通じる有効性があると論じている。

まず、中国の家庭ではしつけが罰ではなく、子どもへの愛情として行われていると紹介。しつけによる境界線の設定、日常習慣の強化、自制心の育成を通じて、子どもは責任を理解し、時間や感情のコントロールを覚えるなど、将来の品格を形成する上で大いに役立つと紹介した。

教育については、多くの文化で子ども自身に委ねられるのに対し、中国の親は学習進度を把握し、資料を提供し、良好な学習環境を整えるなど、全面的にサポートすると指摘。教育は安定と尊敬への道と見なされ、努力と持続が成功の鍵であることを子供が悟れるようにするとした。また、生まれ持った才能よりも努力が重んじられ、研さんを通じて自らを高め限界を突破する体験を通じて、失敗への恐れが消え、粘り強さが培われると説明した。

さらに、中国文化の柱でもある敬老精神は、礼儀正しさや積極的な傾聴の姿勢をも培うのに役立ち、感情的な知性(EQ)を養うとしたほか、複数のことを同時にこなすマルチタスクよりも、特定の技能に集中して専門性を高めることが奨励されており、各分野のエキスパートを輩出しやすい土壌ができていることも紹介した。

このほか、中国の親は子どものためにより多くの機会を創出するために懸命に働くなど、育児や教育のための自己犠牲を惜しまず、その姿勢を見て子どもは感謝や勤勉、献身、恩返しの心を学ぶと指摘。学業、キャリア、行動規範において長期的な視野に立ち、子どもには数年かかる目標のために努力することを教えて、衝動的な決定を避け、プレッシャーが掛かる状況でも冷静さを保てるようにするとした。

同紙は最後に、中国式育児が万能、完璧なわけではないとしつつ、規律や情緒的な粘り強さ、学業への追求を融合したものであり、その知恵は多くの子どもの健やかな成長を助けていると締めくくった。(編集・翻訳/川尻)

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