2025年12月14日、中国メディアの北京日報は、日本の若者の間で市販薬の乱用が社会問題になっていることを報じた。

記事は、日本政府がこのほど発表した厚生労働省の研究班が昨年9月から今年2月に高校生約5万人を対象に実施した調査結果の内容を紹介。

市販薬の過剰摂取率は1.4%に達し、男子が0.9%、女子が1.7%だったと伝えた。

また、主な入手先では薬局・ドラッグストアが54.1%、自宅が25.6%となっており、薬品が手軽に購入であることが過剰摂取を助長する一因となっている可能性があるほか、地域面では東京や大阪といった大都市圏に限らず全国的に問題が広がっている可能性も示されたと紹介した。

さらに、昨年9~12月に中学生を対象に実施された同様の調査では、市販薬の過剰摂取率が1.8%と今回の結果を上回る数値となっており、孤独感や日常生活における問題が誘因とみられることを伝えた。

記事は、調査結果をまとめた専門家が保護者に対して薬品の定期的な確認を行うよう注意を促すとともに、依存症の治療や社会的な支援を必要としている子どもに確かなケアを行う必要性を指摘していることを報じた。

この件について、中国のネットユーザーは「興奮を求めるというより、苦痛から逃れたいのだろうな。学生の精神的な重圧に国境はないんだな。特に東アジアは」「これが咳止め薬に規制がかかる理由。乱用したら麻薬と同じようなものだからね」「青少年の時期は成長期だから、薬の使用について真剣に対処しないといけない」といった感想を残している。

また、「友人の話によると、ある生徒が授業中に気分が悪くなったらしく、話を聞くと『風邪薬を飲みすぎて気持ちが悪いだけなので大丈夫です。もう中毒なんで、風邪じゃなくても飲んじゃうんです』と言ってたらしい」など、中国で若者による医薬品の過剰摂取が起こっている可能性を示唆するコメントのほか、「もっと自国(中国)の子どもに関心を持つべきでは」という意見もあった。

一方で「話題がないから無理やり作ってる感じがする」といった含みのあるコメントを残すユーザーも見られ、多くのユーザーが「いいね」を付けている。(編集・翻訳/川尻)

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