シンガポール華字メディアの連合早報は16日、「中国の半導体スタートアップが相次ぎ上場、過熱リスクは?」とする記事を掲載した。

記事はまず、「中国の人工知能(AI)半導体スタートアップが新たな上場の波を迎えている」とし、「中国のエヌビディア」と呼ばれる摩爾線程(ムーア・スレッド)が上海市場に上場したのに続き、壁仞科技(バイレン・テクノロジー)の香港上場が承認されたことを取り上げた。

そして、「一部のアナリストからはこれらの企業に対する市場の過熱リスクを懸念する声も出ている。これらの企業の製品はまだ十分な第三者検証を経ておらず、その真の性能と価格性能比は市場による検証が待たれるからだ」と伝えた。

記事によると、グラフィックボードに搭載されている演算用のプロセッサ「GPU」はAIコンピューティング能力の中核基盤だ。米国はAI半導体および関連技術の中国への輸出を一貫して規制していて、中国は国産GPU企業の発展を加速させている。摩爾線程、沐曦(MetaX)、壁仞科技、燧原科技(エンフレーム・テクノロジー)は「国産GPU四小龍」とも呼ばれ、前の3社はすでに上場を果たしたか上場準備中だ。

記事によると、台湾のベテランアナリスト、陳子昂(チェン・ズーアン)氏は「国産GPU四小龍の製品の性能と価格性能比は未知数であり、投資家による盲目的な追及は市場の過熱を反映している。これらのスタートアップは3年後にはエヌビディアを脅かす存在になる可能性もある。しかし今はそうではない」との見方を示した。(翻訳・編集/柳川)

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