2025年12月16日、台湾メディアの女子漾は、男女逆転の架空歴史アニメ「大奥」について評した記事を掲載した。
記事は、「原因不明の感染症により男性人口が激減し、生き残った男たちも人類が子孫を残すための『道具』となってしまう。
そして、「このように性別の役割が大きく反転した同作では、性別と権力の関係そのものが再構築されている。大胆な設定自体は12年のテレビドラマ『大奥<男女逆転>』ですでに描かれていたものではあるが、それでも、日本アニメならではの繊細な表現によって、『大奥』は高い評価を得るに至っている」と言及した。
記事は、「『大奥』という名称は、幕府時代に将軍の『後宮』に相当する場所に由来するものであり、この設定から、単に性別を入れ替えただけの中国のテレビドラマ『宮廷の諍い女』のような作品だと誤解されがちである。しかしそのような要素は、物語全体のせいぜい5分の1程度にすぎない。むしろ物語の大部分は、性別の不均衡が政治体制や国家社会にどのような影響を与えるのかを描き、性別と政治権力の関係が掘り下げられている」と説明した。
また、「『大奥』のアニメーション制作は非常に完成度が高く、映像のなめらかさや色彩など、視聴そのものが一種の美的体験となっている。さらに、架空の歴史設定でありながら、日本の鎖国という実際の歴史と巧みに結びつけているため、物語の構成面においても独自の面白さが生み出されている」と論じた。
その上で、「現在公開されている全10話の内容を見る限り、どちらかといえば『前日譚(たん)』に近い印象がある。加えて、ラストはやや唐突で、終わりとは思えない終わり方だったため、この点で評価が半減した。スタッフロールが流れた瞬間、疑問符が浮かんだほどである。











