台湾メディアのETtodayの17日付記事によると、台湾人ジャーナリストのジェニファー・シェン(沈春華)さんが自身のSNSで「日本の地下鉄駅に恐怖を感じた」と吐露した。

記事によると、大阪を旅行で訪れたシェンさんは16日、自身のフェイスブックアカウントで「日本の地下鉄駅に一歩足を踏み入れただけで恐怖を感じる。

外国人旅行者にとってはまるで高度なサバイバルチャレンジのよう」と投稿した。その理由は駅の複雑さにあるようで、「四方八方に矢印があり、『出口』が次々に現れる。見た目ではほとんど同じ階段、その合間に多種多様な店。駅名は分かっているのに、どの方向へ進めばいいのか分からず、足取りもおぼつかない」とつづった。

シェンさんはある時、難波駅で団体行動から離れて友人と2人でカニ料理を食べた後、電車に乗ってホテルに戻ることがあったというが、ほんの一瞬気を緩めたことで迷子になってしまったという。シェンさんは「旅行中は誰かが案内してくれるだろう」と思って事前に全くルートを調べていなかったと告白。記憶だけを頼りにJR線の大阪駅へ向かおうとしたものの、運賃が(来た時と)どうしても一致しないことに気付いて固まってしまった。あれこれ試行錯誤した結果、実際に乗るべきなのは大阪メトロ御堂筋線の梅田駅へ向かう電車だったことが分かったという。

ようやく正しい切符を購入できたものの、今度は改札口探しで一苦労。さらに電車に乗って梅田駅まで移動したものの、到着後は出口が分からなくなる事態に。シェンさんはホテルへ戻る方向として頭に残っていた「中央北口」という4文字を紙に書き出し、駅員に見せて方向を尋ねた。紆余(うよ)曲折を経て、なんとか無事にホテルへ戻ることができたシェンさん。

ホテルの入り口を目にした瞬間の気持ちについて「私たちがどれほどうれしかったか、想像できるでしょう」と興奮気味につづった。

シェンさんは、30年以上車を運転し、方向感覚には自信を持っていたようだが、「自分の進むべき方向を自分で見つけることについて、怠けてはいけない」と団体行動に頼りきりで準備不足だったことをしみじみ反省。「日本人は混雑の中でも迷わない。どの道を通るのかを把握していなければ、通勤や通学に支障が出るからだ。道に迷うのは世界が複雑すぎるからではなく、私たち自身が注意を怠り、(周囲に)頼りすぎる選択をしているから。準備をしなくても構わないが、それによる代償を払わずに済むとは限らない。人生の路線図は、結局のところ自分自身でしっかりと見極めないといけない」と結んだ。(翻訳・編集/北田)

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