三峡集団は中国で岸から最も離れた洋上風力発電プロジェクト「三峡江蘇大豊800メガワット(MW)洋上風力発電プロジェクト」が15日、全容量の系統連系を達成し、中国の洋上風力発電が深海・遠海へ進出する上で新たな進展を遂げたと発表した。人民網が伝えた。
三峡江蘇大豊800MW洋上風力発電プロジェクトは江蘇省初の洋上風力発電グリッドパリティ実証プロジェクトの一つで、塩城市大豊区の北東海域に位置する。四つのエリアで構成され、岸からの最遠距離は85.5キロメートルに達し、最も岸から離れている系統連系済みプロジェクトとなっている。プロジェクトでは計98基の風力発電機を設置し、総発電設備容量は800MWだ。これに合わせて、20万キロワット(kW)級の洋上ブースターステーション2基、40万kW級1基、洋上救助プラットフォーム1基が建設された。
三峡集団江蘇分公司塩城公司の責任者によると、同プロジェクトでは独自開発により、国内で初めて気象レーダーを搭載した洋上ブースターステーションを建設した。海洋気象の精密監視システムを通じて、風速や風向といった重要な気象データを正確に取得し、風車の最適運用や設備の安全な運用・保守にリアルタイムでの支援を提供する。さらに、風力発電所の運転制御システムとの高度な連携により、発電効率と運転安定性の向上が期待され、中国の洋上風力発電クラスター、海洋漁業、海上航行における気象災害の早期警報に向けたモデルケースを提供している。
このプロジェクトの年間平均発電量は140万世帯の一般家庭の電力需要を賄える規模で、標準石炭約86万トンの節約、二酸化炭素排出量約237万トンの削減に相当し、長江デルタ地域のエネルギー安定供給とグリーン・低炭素発展にクリーンな原動力を注入する。(提供/人民網日本語版・編集/YF)











