中国科学院脳科学・知能技術卓越創新センター(神経科学研究所)は12月17日、2件目の侵襲型BMI(ブレイン・マシン・インターフェース)臨床試験で新たな進展を遂げたと発表しました。今回の臨床試験では、技術的に2次元の画面上でのカーソル操作から3次元の物理世界とのインタラクションへの重大な転換を実現したとのことです。
臨床試験を受けたのは中年の男性患者で、四肢がまひしており、頭と首だけしか動かせない状態でした。研究チームは今年6月、自ら開発したBMIシステムを患者に移植しました。患者は2~3週間の訓練を経て、自分の意図のみでコンピューターのカーソルを制御できるようになりました。研究チームはさらに応用範囲を画面操作から現実世界の機器制御に広げることを試みました。現在、同システムは使用者が脳からの「指令」によって、通常人間がスマホやパソコンを使用するのに近い速度で操作することが可能になり、エンボディド・インテリジェンス・ロボットを制御する初步的な能力を身につけました。
侵襲型BMIシステムは、センサーとプロセッサーの二つの部分で構成されています。低侵襲手術によって患者の脳に埋め込まれ、患者に自分の意図に応じて外部機器を操作させることで日常生活を支援します。今回発表されたシステムは連続的で安定し、遅延が少ない精密制御を主な特徴としており、神経信号に比較的ノイズが多い環境下でも有効な情報を効率的に抽出でき、脳制御性能を全体的に15~20%向上させることが分かりました。(提供/CRI)











