豊富な応用シーンと膨大なデータの優位性を基盤に、湖北省武漢市では半導体やセンサーなどのハードウエアから大規模言語モデルの開発、コンピュータービジョンなどの技術、さらに端末応用に至るまでを網羅するAIの全産業チェーンがほぼ形成され、年内の産業規模は1000億元(約2兆2000億円)を突破する見通しであることが17日、2025武漢人工知能(AI)産業協力交流会への取材で分かった。中国新聞社が伝えた。

過去3年間近くにわたり、武漢のAI産業は年平均30%以上の成長率を維持してきた。2024年には産業規模が700億元(約1兆5400億円)を超え、関連企業1000社以上が集積している。

武漢市経済・情報化局の関係者によると、自動運転、スマート製造、スマート教育、スマート医療、スマートシティといった重点分野を軸に、「AI+」行動を強力に推進している。

具体的には、「AI+交通」では、武漢はすでに3487キロメートルに及ぶスマート道路を整備。「AI+製造」では、国家製造業の新型技術改造試行都市および中小企業デジタルトランスフォーメーション試行都市に認定された。「AI+医療」では、AI医療応用の共有サービスプラットフォームを公開。「AI+教育」では、華中師範大学の「小雅」プラットフォームが教職員・学生の利用延べ80万人以上にサービスを提供している。「AI+都市」では、超大型都市の運営管理に対応するAIエージェントを構築した。

武漢市はこのほど「『AI+製造』行動案の推進」を通達し、「スマート産業化」と「産業のスマート化」の二輪駆動で新型工業化を後押しする方針を明確にした。2027年までに国家卓越レベル以上のスマート工場20カ所を整備し、産業用AIエージェントの先導的応用100件を育成するなどの中核目標を打ち出している。

千尋智能の孫栄毅(ソン・ロンイー)取締役兼副総裁は、「武漢は科学教育資源が集中し、AI分野の人材資源が豊富で、研究開発力も際立つ」と評価した上で、「当社は武漢に華中本部を設置し、高度研究開発、データ収集、シナリオイノベーションに注力するとともに、武漢の産業波及力を生かして華中地域市場の開拓を進める計画だ」と明らかにした。(提供/人民網日本語版・編集/YF)

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