中国の大規模市場は勢いある活力にあふれており、多くの小さな商品が多様化された消費シーンを通して産業の勢いある原動力となり、大規模な産業を次々と誕生させている。
国潮(中国の伝統要素を取り入れたおしゃれな国産品のトレンド)の流行に伴い、コスメは今ではテクノロジー、感情、文化の複合体となっている。
「コスメの町」には特許を100件以上保有するコスメメーカーの実験室があり、研究開発作業が活発に行われている。
あるコスメメーカーで技術責任者を務める張発明(ジャン・ファーミン)さんは、「当社は今、メークブラシ生産設備の特許を申請中だ。この設備は集積度が高く、従来の生産(設備)の約25%の規模で、工場の稼働率向上に相当する」と話した。
現在、「コスメの町」で取得された特許は300件以上に上る。香水産業の泣き所だった超音波によるアルコール熟成促進技術や、売れ行きの好調な独自開発のコスメ原料など多くのイノベーションが行われ、「イノベーション」はこの町の最もはっきりとした特徴になっている。
「コスメの町」は革新的な特許によって、大手ブランドを補完する「プチプラ」の位置づけから徐々に脱却し、市場で一定のシェアを占めるようになった。こうした成果の背後には、恵まれたクラスターとしての優位性がある。全国3大化粧品産業集積センターの一つである「コスメの町」には、コスメメーカーが300社以上集まり、原料の供給、開発デザイン、製造からパッケージ、物流、検査、測定まで、整った産業チェーンが構築されている。
世界一のコスメ消費市場である中国市場にはコスメメーカーが2万社以上ある。中国国家統計局によると、今年1-10月のコスメ小売額は前年同期比4.6%増の3812億元(約8兆3860億円)に達した。











