全身が独特な黒い斑点模様に覆われているキタシナヒョウが北京からわずか160キロの位置にある河北省阜平県の山中に姿を現した。キタシナヒョウは力強い足取りで高い場所に登り、周囲を見回すと、さっと向きを変えて、密林に向かい姿を消した。
阜平県林業局の楊建偉(ヤン・ジエンウェイ)局長は、「太行山脈・河北区で確認されたキタシナヒョウとしては、今回ここ10年で最北の位置で赤外線カメラがそれを捉えた。活動地点は北京市から直線距離でわずか160キロの位置で、地域の環境の質などを類推・評価する重要な生物指標としての価値を備えている」と説明した。
公開されている資料によると、ヒョウは世界で最も広範囲に分布している大型のネコ科の動物だ。中国には4種類の亜種のヒョウが生息している。中でもキタシナヒョウは唯一の中国固有のヒョウの亜種で、世界では「中国ヒョウ」とも呼ばれている。国際自然保護連合(IUCN)の絶滅危惧種レッドリストに指定されているほか、中国国家一級保護野生動物に指定されている。
ただ、燕山山脈や太行山脈において自由に活動していた頂点捕食者であるキタシナヒョウは、1995年に密雲区で確認されたのを最後に、北京ではこれまで30年間にわたり姿を消している。(提供/人民網日本語版・編集/KN)











