2025年12月24日、台湾メディアのNewtalk新聞は台湾・台北で発生した無差別殺傷事件の張文(ジャン・ウェン)容疑者が異世界転生アニメに没頭していたことから、人生のやり直しを渇望していた可能性を指摘した。同事件では張容疑者を含む計4人が死亡した。
記事によると、事件発生後、台北市警は張容疑者の犯行動機について捜査を続けており、資金の流れ、犯行に使用された道具、そして残されていたタブレット端末を手掛かりに調べを進めた結果、張容疑者のタブレットには「犯行計画書」や11年に発生した台北MRT無差別殺傷事件の犯人・鄭捷(ジョン・ジエ)元死刑囚(16年に刑執行)に関する資料が保存されていたことが分かったという。
タブレットには女性キャラクターを中心とした日本のアニメ作品やキャラクター育成型のスマホゲームが保存されていたことも確認された。視聴履歴を調べた結果、張容疑者が好んでいたジャンルはいずれも世界を構築する作品、あるいは異世界へ転生する内容が中心だったという。
このほか、捜査本部によると、張容疑者が二次創作系の漫画を好んで読んでいたことも判明している。その中には重層的な設定で知られるアニメ作品「無職転生~異世界行ったら本気だす~」などが含まれていた。同作は、現実の人生に希望を失った引きこもりの男性が交通事故で死亡し、前世の記憶を保ったまま異世界へ転生、その世界で真剣に生き直すことを決意する物語である。(翻訳・編集/岩田)











