人民元の対ドル為替レートは上昇の勢いを維持しており、12月25日にはオフショア人民元が2024年9月以来初めて1ドル=7元の大台を突破しました。

業界では、年末から春節(旧正月、2026年は2月17日)前にかけての季節的な元買い外貨売りの需要が集中して出現していることや、米国の中央銀行にあたる連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ観測を背景にドルが下落し、非ドル通貨が受動的に上昇したことなどが、人民元の緩やかな上昇を後押ししたとみています。

オフショア人民元、対ドルで7元の大台を突破

また、貿易黒字やFRBの利下げは、外資の流入や信用環境の改善に寄与する一方で、人民元高が急速に進めば、輸出や雇用に影響を及ぼす可能性もあります。

金融専門家は、2026年の人民元相場の見通しについて、相場の方向性や展開の状況は主に三つの要因に左右されるとの見方を示しています。第1に中央銀行(中国人民銀行)による基準値の調整の度合い、第2に米国のドル指数市場の動向、第3に輸出の状況です。専門家は、2026年の人民元相場は安定しつつ上昇し、取引レンジは1ドル=6.8元から7.2元程度で、元安に進む余地は限定的と予測しています。(提供/CRI)

編集部おすすめ